日々1989

日記です

食とLOVE

2015年になりました。昨年末に、久々に大学の友人たちと忘年会がてら新宿に飲みに行きました。20代も折り返しの男女3人。語ることは愛やなんやってわけで、どういう時に「この人好きだなー」とか「愛を感じるなー」と思うか、という話題に。

 

私が、「これ、参考になるかわからないけど」という前置きをしつつ話した、この人好きだなーって思ったエピソードはちょうど先日のクリスマス直後の休日。毎年クリスマスはチキン料理を作ることが定番になっていて、2年前はジャークチキン、1年前はタンドリーチキンを作って食べていました。

例年通り、「今年はチキンをどうやって食べようか」、って話をしていた時に「鶏料理だから、水炊きにしようか」って言われたんですよね。その時私は全身全霊で、「この人好きだ!!!」って思いました。

 

っていう話をしたら友人には、「本当、まったく参考にならん!!」って言われて、まあそりゃそうだって話なのですけど。いちおう解説しますね。

まず、クリスマスにチキン料理って言ったら、なんかこうワインとかシャンパンに合って、フォークとナイフで食べる系を想像するじゃないですか。いちおう前回、前々回はそんな具合の鶏料理だったし。そこで「水炊き」って選択肢が出るとは、まさか思わなかった。すごい驚いたけど、でも確かにまぎれもないチキン料理だし、寒い冬にぴったりだしきっと美味しいし食べたいわという納得感、そしてそんな発想に超センスを感じて、「好きだ!!」って思った。

つまり、「サプライズ」と「しっくり感」と「センスの良さ」を見事なバランスで実現してくれたのだった。これ、けっこうすごいことだと思う。で、この3要素にハマる感覚がぴったり合うっていう前提が、相手のハートを掴む上で重要なのではないだろうか。

 

しかし注意が必要なのが、この3要素を満たす中身は人それぞれ違うから、単純に世の中のみなさんにクリスマスに水炊きを勧めても誰も幸せにならない。実際、この水炊きエピソード、いろんな人に自慢するんですけど、みんな「??」って反応になってしまうので、最終的に混乱させてごめんなさいという気持ちになります。逆に、高級リゾートホテルでクリスマスを迎える0時になった瞬間にプロポーズしたエピソードを聞いたけど、私はまったくピンと来なかった。

だから、「この人好きだなー」って思うのも、自分にとっちゃ確固たる基準があっても、それが万人に通用することはなかなかないんだな、ということを改めて感じた次第です。そんな共感を得にくい世界の中で、「好きだ!」と思ったり思わせることができる相手と出会うのって、本当奇跡的なことなのだ。

 

という具合に、人それぞれにいろんな愛の形があるわけだけど、ひとつ新宿東口の居酒屋で、私が思う「愛を感じる瞬間」について、友人たちが「なるほど」と言ってくれたことがありました。

「これおいしい!あの人にも食べさせてあげたい!」「あなたのためにおいしいごはん作るから一緒に食べよう!」って思ったり言ったりするのって、すごい愛情表現だと私は思うんです。

そもそも食っていうのは、人間の生命活動に欠かせないものです。生きるため自分の食欲を満たすための食事であったり自炊であったりするわけだけど、そこで自分の欲求を二の次に、自分以外の誰かにも「食べてほしい、きっと喜ぶ」と思えるって、その人にそれなりの愛情がないと湧いてこない発想なんじゃないかなあ、と。

まあ実際に一緒に食事する上では、そんな複雑なこと考えないだろうけど、きっと根源にはそんな愛情があるからこその食卓な気がしています。

 

と、新年早々、「食とLOVE」について熱く語ってしまいました。2015年も好きな人々と好きなごはんを楽しくワイワイ食べられたら、これほど幸せなことはないなーと思っております。

 

TM NETWORK - Get Wild : 水炊きパーティーもいいけど、YouTube鑑賞会も楽しい)